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ここで波高伝達率をKTとし、利用可能波高Hu1/3(=1.5m)の最高波Hu.MAXが空気室に作用し、空気室内部水位がHiになったとすると

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であるから、利用可能波高に対して、空気室高さをH.W.Lより上に2.7KT+αとれば空気室内部の海水は空気室内部の天井に作用しない。
通常は天端高>H.W.L+2.7KTであるから、パイプ取付を考慮し、空気室高さ=天端高とする。

 

表−5.1 波高階級別内部水位(仙台新港の場合)

007-2.gif

 

(c)没水部長:dc
利用可能波高の最大波が作用した場合、波の下側の大きさH0は

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である。従って利用可能波高において、空気室の下部が大気に開放されないためには、L.W.Lより1.35+α=1.6(m)下側まで空気室淡水部長をとる必要がある。

 

?作用する力の計算
空気室に作用する力は、(a)波力、(b)風圧力、(c)潮流力、(d)地震力、(e)衝撃的な空気圧力がある。
(a)波力:Fw0
空気室に作用する波力には、堤防の垂線方向に作用する力と、堤防の法線方向に作用する力、及び海面上昇時海水が空気室天井に作用する力、の3つがある。
(ア)堤防の垂線方向に作用する力
波圧は、港湾の施設の技術上の基準・同解説(日本港湾協会)によれば、静水面の高さで最大値P1、静水面上η*の高さで0、水底でP2となる直線分布としている。

 

 

 

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